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2025年5月21日
入院10日目-3
リハビリ転院
先生がやってきた。
OTさんから、さっきの話を聞いたらしい。
「そんな起き上がれない状態なんだったら、すぐに帰すわけにはいかない。ひとり暮らしの心配もあるし、まずはリハビリ病院に転院するのがいいかも」
飲み込みに関しては、今回いきなり悪くなったわけではなく、前からだんだん悪くなっていた。
体を動かすことで、肺に溜まった痰が動いて、咳き込んでいる。
今も、痰や唾液を出す力が弱いから、咳き込みが治まらない。
「そうですよね!いきなり退院して家に帰るなんて無理ですよね!!」
隣にいた母親が同調しまくっている。
「リハビリ病院に行って、そこでしっかり起き上がる練習をして、車椅子に乗れるようになってから帰ったらいい」
母親「あの点滴はしないんですか?3時間のやつ」
先生「グロブリンの点滴?」
母親「あれをやったら、もうちょっと長くここにいられるんじゃないんですか?」
先生「その点滴関係なく、今の状態では退院させられない」
来週退院かも、と聞いていた母親は焦っていた。
少しでも長く留めたくて仕方ないらしい。
吸引器
久しぶりに業者さんに会った。
カタログの、吸引器の載ったページを印刷してきてくれた。
一番最初に見た吸引器。

一瞬で、これがいい!と思ってしまった。
コンパクトで軽量で、持ち運びができる。
他の一般的なタイプも見たけど、第一印象には敵わない。
金額的にも、助成が満額下りたとして、少し支払うだけで済む。
「もう9割以上、これに決めたって感じです」
一応、他との違いも聞いたし、今病院で使っている吸引器のパワーと比べてどうかも確認した。
その上でも、やっぱりこれかなぁ。
業者さんに言われた。
「転院、とか聞きましたけど。もし、病院の車椅子を使えるとかであれば、一度返却します?今月中に連絡をもらえれば、余計なお金払わなくて済みますよ」
「私も今さっき、転院とか言われてびっくりしてます。転院する気はないですけどね」
でも、なるほど。
確かに、しばらく使わないかもしれない。
ただ置いておくだけなら、返却してしまったほうがいいかも。
OTさん再来
「転院の話が出たって聞いたけど」
「なんかいきなり、リハビリ転院とか言われましたね。でも、転院はイヤです」
「その意思がはっきりしてるなら、そこはきちんと先生に伝えておかないと。たぶん、転院に向けて、無理矢理動こうとしていくよ」
「今度先生に会ったら、はっきり伝えます」
「なんとなくだけど、転院したらもう、出て来られなくなりそう。家に帰るどころか、今度はグループホームとかに入れられるんじゃないかな」
「ほんと思います。転院なんてしたら、出て来れなくなりそう」
OTさん、何の合間で寄ってくれたかは知らないけど、色々話聞いてくれて、教えてくれて、すごくありがたかった。
地域連携の看護師さん
吸引器に関しては、手元に書類が揃い次第、手続きをしていく。
ストレッチャーで自宅に帰ることはできる。
「転院はしたくないです。ここを出たら、家に帰る以外ない」
「支援区分の数字は?」
「6です」
「あ、じゃあ、全然家での生活やっていけますね」
「でしょ?」
「先生にも、そう伝えておきます」
この看護師さん、転院ではなく退院を目指して動いてくれるそう。
退院に関連する、その他諸々のことも、この看護師さんに任せておけばいいらしい。
訪看さんへの連絡とか、その他調整もしてくれるんだとか。
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