PR
2025年6月29日
入院49日目
朝、右の足首を見てみたら、ちょっと内出血していた。

先生が来た。
「ポータブルやつ、やっぱ吸引力弱い?」
「あ、昨日のこと?あの時はこれ(病院の吸引器)使ってましたよ」
カルテを見て知っているだろうけど、改めて昨日のことを説明する。
「やっぱり疲れると、力入りにくくなる?」
「んー、あの時は、力が入らなくなるというより、変に力が入ってうまく動かせなかった。うーん、よくわからない。とりあえず、腕を上げることができなかったんです」
ナースコールは、お腹の上に置いてあった。
だから、かろうじて押すことができた。
くわえていた吸引器の先端までは、腕を上げることができなかった。
「とりあえず、明日退院はするよ。長いお勤め、ご苦労様でした。しばらく娑婆の生活してきて」
「良かった。はい、帰ります」
昨日のことがあったから、ちょっとだけ心配していた。
「昨日のことは、訪問の先生への手紙にも書いておくから」
先生、私のお腹を両サイドから挟んで触る。
「うん、確かに太った」
「でしょ?だから、もう充分」
「まぁそこは、訪問の先生の判断に任せる」
「さすがに、2人で移動できないくらいの重さになったら困るけど。まぁ、そこまでは太れない。とりあえず、目標50キロ」
「今何キロあるか知らないんでねぇ」
「僕も知らない。入院中に、1回くらい計っとけばよかった。今度入院したら、吊り下げて計ろう」
先生に聞いてみた。
「酸素下がっていったら、息止まりますか?」
「酸素下がったからといって、呼吸が止まるわけではない」
痰が詰まったり、意識が飛ぶ可能性はある。
そうなると、話が変わってくるだろう。
でも、SpO2が70とか60でも、普通に生活している人はいる。
慣れないと苦しいけど。
普通の人が、鼻と口を押さえて息を止めても、酸素が90を切ることはないらしい。
まぁ、あまり長く酸素の下がった状態が続くと、心臓に負担がかかるから良くはない。
酸素が下がったからといって、呼吸が止まるわけではない。
それを聞いて、「じゃあ問題ない、大丈夫だ」と思えた。
「まぁ、何かあったら、いつでも戻ってきたらいいよ。イヤかもしれないけど」
「何かあったら、我慢せず早めに救急車呼んで来て。救急車には、吸引器あるし」
そうか、救急車には吸引器があるのか。
そりゃ、そうだよね。
我慢せず早めに。
すぐにはナースコール押さない人だったし(もっと早く呼んで、とよく言われた)、家でもギリッギリまで耐えていそう。
すぐに戻るような事態にはなりたくないから、気をつけよう。
「今日の夜、何かあったりして。笑」
「何もないことを祈っといてください」
今回の入院生活のテーマソング。
聴いたら絶対、この入院生活を思い出す。
コメント