2025年11月16日
入院28日目-1
今日は、平和な日曜日。
先生も来ないと思っていたんだけど。
エルネオパ
先生が来たから、手招きして近くに呼んで、手に書いた。
「60 60 60 60 60」
「あははははー」
先生、大爆笑。
エルネオパの流量を、時間80から60に減らしてくれと訴え続ける。
「せっかく入れるなら、カロリーあるほうがお得かなと」
「イヤ イラナイ。 モウ ジュウブン!」
「60 60 60 60 60」
「60にしたら、水分が足りなくなる。今でも、おしっこ濃いのに」
「スイブン ヒル 100」
「それでも、50しか増えへんで」
「ジャア テンテキ! ソルデム」
「ソルデム。よう知ってんなぁ」
そりゃそうだ。
ソルデムは、去年の夏に、毎日入れていた。

それによって、ポートを入れることになったわけだし。

「ソッカン カラ イレタラ イイ」
「あんまりそういうのはなぁ。混ぜたくない」
「イエデ ヤッテタ」
「うーん」
「イレル アイダ トメル」
混ぜるのがイヤなら、水分の点滴をする間、エルネオパを止めたらいい。
「ソルデム! ポタコール!」
必死に訴えていたら、何度も痰がゴロゴロいう。
「これで痰が詰まったら困るなぁ」
「ホカニ ナイノ?」
「あ、他に?ないこともないけど、他のはビタミンとか、栄養が足りなかったりするし。エルネオパは、全部入ってるから、完全栄養食みたいな感じ」
「60 60 60 60 60」
「うん、わかったわかった」
「40」
「え?」
「40」
「40!?それは、さすがに少な過ぎる」
「エルネオパは、1もあるけど」
「ソレダ! 1 ニシヨウ!」
「いやいや、1にしたらカロリー落ちる」
「カロリー タリテル カラ ダイジョウブ!」
「家帰ったら、しれっと下げてるみたいだし、入院中くらい多くてもいいでしょう」
いやいや、今年、入院長いのよ。
「糖尿病以外は、太ったほうがいい」
もう、太らなくていい。
「とりあえずは、経腸で水分増やすとこから」
「60 60 60 60 60」
「1で時間60?」
「オー ソレダ!」
「それじゃ足りない。サムズアップじゃないよ。笑」
看護師さんも一緒に笑いながら、こんなやり取りをした。
先生が去った後、看護師さんに言われた。
「熱い想い、伝わりますかねぇ?笑」
「ダイタイ ツタワラナイ」
検討する、とだけ言って終わる。
残念ながら、想いが伝わることは少ない。


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