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2025年5月16日
入院5日目-2
STさん
「今は、そこに置いてる水で、口ゆすいでるくらい?」
「いや、何も口にしてません。まだちょっと怖い」
当分は、何も口に入れたくない。
「歯を磨く代わりに、昨日の黄色いスポンジでもいいですかねぇ?」
「いいですよ。昨日も、むせてたしね。でも、スポンジにも多少は水含ませるよ?」
「それくらいなら、なんとかなるかなと」


「この吸引器が欲しい」
「これは、レンタルもできるよ」
「それって、介護保険でしょ?私は、介護保険を払う年齢にもなってません」
「あ、そうか。じゃあ、購入になるの?補助とかあるとは思うけど」
「そうでしょうね。ちょっと調べたんですけど、手帳とか何かしら、それが必要だっていうのを先生が書いてくれたら、補助は下りるみたいですね」
「それは先生、書いてくれるよ」
そうだといいなぁ。
お風呂
病室のベッドから、お風呂用のベッドに移動する。
以前は、自分でズリズリ移動したり、ゴロゴロ転がって移動していた。
でも今回は、看護師さんとプロの3人がかりで移動させてもらった。
プロに言われた。
「やっぱ、前回とは全然違うなぁ」
「そうですねぇ」
ベッド間の移動時は、何度も咳き込む。
体勢が変わっても咳き込む。
久しぶりのお風呂は、すごく気持ちよかった。
寝ながら入るから、少しお湯を溜めてもらえるし。
手足の垢すりもしてくれるし。
退院する頃には、すごくキレイになっていそうだ。
陰部の真菌を指摘された。
「昨日、陰洗してる時から、ちょっと気になってたのよねー」
そして、受け持ちの看護師さんに、薬の処方をお願いするよう伝えていた。
1号液から2号液に
先生は、とにかく私を太らせたいらしい。
お昼のイノラスを繋ぎに来た看護師さんが言っていた。
「先生が言ってたんですけど、明日から点滴の栄養、1号液から2号液に替えるらしいですよ。少しでも体重を増やしたいって」
「よく、ぷくぷく太れって言われます。こうやって点滴してる今が、チャンスと思ってるんでしょうね」
「私らでも、こんなにカロリー摂りませんよ」
「普段の倍以上ですよ。急にこんなにカロリー増やして、大丈夫なんですかね」
「ほんとですよね」

「まぁ、帰った途端に、一気にカロリー減るけど」
「せめて、病院にいる間だけでもって思ってるんでしょうね」
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